固体動力学 | (3年後期) |
Microstructure formation in materials | 単位数:2 |
担当:榎本正人 | コード:T8231 |
概要 熱力学と拡散理論をもとに、固体材料の相変化と組織について学ぶ。組織学は材料に特徴的で重要な分野であり、他学科で扱われることは少ない。従って、繰り返し勉強して、理解を深めることが必要である。キーワード 状態図、自由エネルギー、化学ポテンシャル、固溶体、核生成、スピノーダル分解、拡散、成長、異相界面、変態速度到達目標
- 固体材料の状態図と相変化が自由エネルギーを基本としていることを理解する。
- 正則溶体モデルを使って、簡単な状態図を計算し、相変化の駆動力や活性化エネルギー、界面エネルギーが計算できるようにする。
- 相変化の速度が原子の拡散によって律速されることを理解し、計算できるようにする。
●JABEE対応:D-1.マテリアルの構造・性質に関する基本の理解100%(構造性質20%、プロセス50%、機能設計 30%)、JABEE目標:◎D、○G
授業計画
- ガイダンス、固体の比熱
- 単体の自由エネルギー、その温度と圧力に対する依存性
- 溶体の自由エネルギー、混合のエンタルピー
- 混合のエントロピー、正則溶体
- 化学ポテンシャル、自由エネルギー曲線図
- ギブストムソン効果、オストワルド成長
- 中間試験
- 核生成の駆動力と活性化エネルギー
- 転位や粒界における核生成
- 界面エネルギー
- スピノーダル分解
- 界面移動、析出物の成長
- 変態速度の式、拡張体積
- マルテンサイト変態
- 期末試験
履修上の注意 規定の出席日数に満たないものは受験資格がないので注意すること。成績の評価方法 中間試験、期末試験の得点で成績をつけます。ボーダーラインの人は、出席を考慮します。教科書・参考書 教科書:「金属の相変態」、内田老鶴圃、3980円(税込)参考書:"Phase Transformations in Metals and Alloys", 2nd ed., D.A.Porter and K.E.Easterling, Chapman and Hall(1992)